Arduinoでは、ボリューム(可変抵抗器)を使うことでアナログ信号の入力が可能になります。LEDの明るさを変えたり、サーボモーターの角度を調整したり、さまざまな応用が広がる重要なパーツです。
この記事では、Arduinoとボリュームの接続方法から基本的な使い方、活用例まで、初心者にもわかりやすく解説します。
プログラムの書き方も丁寧に紹介するので、実際に手を動かしながら学んでいきましょう。
そもそもボリューム(可変抵抗器とは?)
ボリューム(可変抵抗器)とはつまみをひねることで信号が変化し、それに応じた動作をすることができるような部品です。
例えば、つまみをひねることでモーターの速度を変化させたり、数値(変数)を変化させたりすることができます。
どこで買えるか
購入できる場所では主にAmazonなどのネットショッピングサイトや秋月電子などの電子部品が売っているお店で購入することができます。基本的に安くて安全であるため秋月電子で購入することをおすすめします。
今回の記事で使っていくものは下記の10KΩBの可変抵抗器です。
また必要な場合はカバー(つまみ)も下記から秋月電子で購入することができます。
ボリューム(可変抵抗器)の仕組み
ボリューム(可変抵抗器)は、つまみを動かすことで抵抗値を変えられる電子部品です。内部にはカーボンなどの抵抗体が円弧状に配置されており、つまみに連動した金属の端子(ワイパー)がその上をスライドします。
このワイパーの位置によって、端子間の電圧や電流が変化します。Arduinoでは、これをアナログ入力(0〜1023)として読み取ることで、たとえばLEDの明るさを変えたり、モーターの回転を制御したりできます。
Arduinoの「アナログ入力」とは、連続した値を読み取る機能のことです。
例えば、可変抵抗器(ボリューム)を回すと、0〜5Vの電圧が変化します。
この電圧をArduinoは0〜1023の数値に変換して扱います。
これは、音量や明るさ、傾きなど、「変化の度合い」を知りたいときに使われます。
反対に、スイッチのように「押した・押してない」のような2択だけ知りたいときはデジタル入力を使います。
端子の役割
可変抵抗器には通常、以下の3つの端子があります
端子 | 意味・つなぎ方(Arduinoの場合) |
---|---|
端子1 | GND(グラウンド)に接続 |
端子2 | アナログ入力ピン(A0など)に接続 |
端子3 | 5Vに接続 |
中央の端子(ワイパー)からの出力は、つまみの角度に応じて0〜5Vの間を変化し、Arduinoでアナログ値(0〜1023)として取得できます。
必要な部品
- Arduino Unoなどの本体
- 可変抵抗器(10kΩ推奨)
- ジャンパワイヤー
- ブレッドボード
- USBケーブル
- Arduino IDE
それぞれ以下から購入できます
Arduino Uno
Amazonなどで安価な互換品も購入できます。
ボリューム(可変抵抗器)
10KΩのものを推奨です。
その他
その他部品は以下の記事で詳しく説明しているのでぜひお読みください

Arduinoとボリュームの基本的な使い方
接続方法

上の画像がボリューム(可変抵抗器)です。上の画像の下にあるものがピンで、左から以下のようにArduinoと接続します。
端子 | つなぎ方(Arduinoの場合) |
---|---|
左端子 | ArduinoのGND(グラウンド)に接続 |
中端子 | Arduinoのアナログ入力ピン(A0など)に接続 |
右端子 | Arduinoの5Vに接続 |
使用方法
以下のように使います。
int sensorValue = analogRead(A0); ///int 変数名 = analogRead(ピン数);で変数の中にボリュームの値が入ります
上記のようにすることで変数の中に値が入ります。また、値は0~1024の間です。
ボリュームを活用したArduino活用法3選
Arduinoとボリューム(可変抵抗器)を組み合わせることで、さまざまな電子工作が可能になります。ここでは、実際に使える応用例を3つ紹介します。各例は初心者〜中級者まで対応可能で、センサー制御やインターフェース設計のヒントにもなるはずです。
1. LEDの明るさを手動で調整【PWM制御との組み合わせ】
ボリュームから読み取ったアナログ値をanalogWrite()
でPWM制御に変換し、LEDの明るさをリアルタイムに変えることができます。「光量を変えたい」というニーズに直結し、照明装置やインジケーターに応用可能です。
int sensorValue = analogRead(A0);
analogWrite(9, sensorValue / 4); // 0〜1023 → 0〜255
2. モーターの速度調整【ファンやロボットに応用】
ボリュームでDCモーターの回転速度をコントロール。冷却ファン、送風機、ラジコンなどの速度調整に使えます。モータードライバ(L298Nなど)と組み合わせることで、より安全に制御できます。
3. メニュー選択用UIのつまみとして【人間工学的にも◎】
LCDやOLEDディスプレイと組み合わせて、ボリュームを「つまみ式UI」に活用。選択肢をスクロールしたり、値を調整するインターフェースを直感的に操作できます。
例:明るさ、音量、モード選択のUIとして
まとめ
Arduinoでのボリューム(可変抵抗)の使い方を理解することで、アナログ入力の基礎から実践的な活用まで幅広く応用できるようになります。
Arduinoに接続してアナログ値を読み取る方法はシンプルながら、LEDの明るさ調整やモーター制御など、さまざまな電子工作に応用が可能です。
記事で紹介した内容を活かせば、初心者でも直感的な操作が可能なインターフェースをArduinoで簡単に実装できます。
ボリュームは安価で手に入りやすく、学習や試作にも最適なパーツ。ぜひ一度、あなたのプロジェクトにも取り入れてみてください。
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